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狭山丘陵の春(1)
狭山丘陵は、東京都と埼玉県にまたがり、東西11km、南北の最大幅4km、面積3500haの丘陵である。
東京都側が東村山市、東大和市、武蔵村山市、瑞穂町、埼玉県側が所沢市、入間市の5市1町に位置している。
中央部は狭山湖と多摩湖があり、湖の周囲の緑地は水源涵養保護林となっている。
丘陵地は、樹木の枝のように多くの侵食谷が発達し、森林からの湧水の出口には、
大小さまざまの谷戸が形成され、湿地が点在している。
谷戸の春
谷戸に春の訪れ 2008/4/09 狭山丘陵

かつては谷戸は水田に利用されてきた場所が多いが、現在では狭山丘陵では水田耕作は放棄され、
ボランティア活動による水田耕作のみが行われているに過ぎない。
雑木林、沼地、湿地などを含めた谷戸は数多くの動植物が生息し、多様性豊かな生態系を形作っている。
しかし近年の開発により多くの谷戸が失われ、生態系に大きな影響を与えているのは周知のとおりである。
芽吹く雑木林
雑木林の芽吹き 2008/4/4 狭山丘陵

狭山丘陵の雑木林はかつては薪炭や落ち葉採取に利用されていた2次林である。
昭和30年代以降、生活様式の変革に伴い、生活林、農用林としての用途がなくなり、開発にさらされたり、
手入れが行われなくなり、常緑樹や笹に覆われ、荒廃している雑木林が多くなっている。
一方、狭山丘陵は狭山湖、多摩湖の周辺の雑木林は水源林として保護されてきたため、深山に匹敵するような森林も維持されている。
丘陵の西方の谷深い森林にはモミの大木が茂っているのはそのよい例である。
このあたりでは、丘陵地と同時に山地性の植生が見られ、
狭山丘陵の生物多様性を高めている。

狭山丘陵の奥地へ向かう路傍では葉がこげ茶色に染まったヒカゲスミレ(タカオスミレと呼ばれる)が、
紫の筋の入った薄いピンクの花を咲かせ、
タカオスミレ
路傍のタカオスミレ 2008/4/3 狭山丘陵

渓流沿いではセントウソウが小さな白い花をちりばめている。
セントウソウ咲く
渓流沿いのセントウソウ 2008/4/3 狭山丘陵

渓流沿いの雑木林ではメジロがさえずり、あちこちでウグイスの鳴き声がこだます。
沢の上層部の、ヒノキや大木のモミの木が茂るあたりからは、オオタカのピュー、
ピユーというけたたましい鳴き声が聞こえてくる。
繁殖時の求愛の声であるという。
芽吹き始めた雑木林では、ウグイスカグラのピンクの花が、
ウグイスノキ
春を告げるウグイスカグラ 2007/3/14 狭山丘陵

そして純白のモミジイチゴの花が可憐のたたずまいを見せている。
モミジイチゴ
純白のモミジイチゴの花 2008/3/28 狭山丘陵

ウグイスカグラの名前の謂れとして、カグラは隠れが転用されたもので、
“ウグイスが隠れるような枝ぶりの木”からきているという説があるが、
ウグイスが盛んにさえずる頃花を咲かせる木であることは間違いない。
春のウグイスカグラ
カグラは“隠れか神楽か”・・・ 2008/3/28 狭山丘陵

ウグイスカグラはウグイスノキという地方名があるが、的を得た呼び名のような気がする。

モミジイチゴは梅雨の時期に黄色のみずみずしい果実をつける。
小学生の頃、山あいの小さな山村にいた頃、よく山にこの実を摘みにいった。
その地域では‘黄イチゴ’とか‘あわいちご’と呼ばれ、甘酸っぱいおいしいイチゴである。
モミジイチゴ実
モミジイチゴの実 2005/6月 狭山丘陵

モミジイチゴはバラ科の低木で2年目の枝に実をつけ、実をつけた後は枯れる。
ほぼ2年が寿命であるが、地下茎から絶えず芽を出し、適地へ移動し、増殖していく。
竹と同じように、草と木の中間的な性格を持った植物で、草に位置づける学者もいる。
モミジイチゴ清か
清楚な装いのモミジイチゴ 2008/3/28 狭山丘陵

(次回に続く)
【2008.04.11 Friday 09:42】 author : haruo1103
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