花(植物)の 写真と 自然の紹介。自然に詳しい森林インストラクター& 環境カウンセラーが、
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バリ島の自然・・・棚田の光景
バリ島ウブドから北へ6キロ、車で15分ほど行ったところに、道の東側の急峻な谷の斜面に、南国の陽光を反射し、まぶしいほどの緑に輝くライステラス(棚田)の光景が広がっている。
棚田の間や後方には、南の島特有のヤシの木が茂り、深緑の稲は陽の光に輝き、棚田は抜群の美しい佇まいを見せている。
思わず立ち止まって目を見張るほどの美しさである。
風光明媚なライステラス(棚田)の一つとして有名なテガラランTegallalangの棚田である。
ウブド近郊のため多くの観光客が訪れる場所でもある。

テガララン棚田輝く
急斜面の美しい棚田 11月 バリ テガララン

バリ島を旅して誰もが目をうばわれるのは、南国の陽光の中で、輝くような緑の美しさである。
バリ島は火山島であり、中央部は、東西に2,000mを越える山々が連なっている。バリ島の東部地区にそびえる最高峰のアグン山3,142mは、日本の富士山を彷彿とさせる美しい円錐形をした山で、神が宿る聖なる山として人々に崇められている。
アグン山は活火山で、ここ数十年の間に多くの大噴火があり、多数の犠牲者も出しており、1963年の噴火は気温低下の世界的な影響を及ぼした。
アグン山を望む
ヤシ林からアグン山を望む 12月 バリ ウブド郊外

バリの棚田は高い山々が連なる山麓部に広がっている。
特に山麓の南側の緩斜面に広く分布している。
バリ島中西部のタバナン県のバトゥカウ山の山麓、ジャティルウィ村Jatilwih周辺に広がるライステラス(棚田)の眺望は素晴らしい。
尾根の穏やかな斜面から、広い谷の部分まで、段差の低い、区画の大きな棚田が波打って整然と続き、雄大な景観を呈している。

棚田と道路
棚田のあぜ道を行くオートバイ 11月 バリ ジャティルウィ

テガラランの棚田は谷の急斜面に張り付くように作られた段差の高い、区画の小さな箱庭のような美しい棚田であるが、ここジャティルウィの棚田は、曲線が美しい雄大な景観に圧倒される。

波打つ棚田
曲線の綺麗な広大な棚田の景観 4月 バリ ジャティルウィ

このようにバリ島の棚田はテガラランのような、渓谷に面した急斜面に造成された、区画の小さな箱庭型と、ジャティルウィのような山麓の緩斜面に作られた、区画の大きい波打ち型の2つのパターンが存在している。

ジャテルイ輝く棚田
緑輝く棚田の眺め 4月 バリ ジャティルウィ

バリ島はおおよそ300万年前に形成された若い火山島である。
周辺の島からの移住者が定着を始めたのは3000年から4000年前といわれている。火山からの噴出物がバリ島の豊かな台地と森林を育んだ。
移住者は、この豊かな森林と台地を開発し、棚田を造成し、生活を支えてきた。
1000年以上も前から、火山帯の山岳の伏流水から湧き出る湧水の泉を利用した用水路が造られ、
またテラオガンと呼ばれる、10数キロに渡る手堀による、山を貫くトンネル用水路も造成され、棚田に水が引かれた。
このトンネルの用水路は現在でも活用されている。
そしてこの灌漑施設の水利管理・維持はスバックsbakと呼ばれる共同体組織で行われている。
スバックの組織は日本の農業組織「結い」に似ている。
スバックは水の管理のみならず、共同作業や、冠婚葬祭を執り行う組織としても機能している。
スバックの活動理念は/祐屬反澄垢猟艦足⊃祐屬抜超との調和人間と人間との調和、といった崇高な理念に貫かれているという。
このようにバリ島の美しく広がる棚田は、世界に冠たる灌漑施設とスバックという水利管理組織により、
一千年の時を越え、神を崇め、自然を大切にする人々によって営々と引き継がれ、維持されてきた。
まさに驚嘆に値する営みといえよう。
現在ではスバックが管理する水路以外に州政府が管理する幹線水路がひかれているようである。

ジャテルイ棚田1
平地のライスフィールド 11月 バリ ウブド郊外

バリの気候は熱帯サバンナ気候で、ほぼ気温は年間を通して一定しており、年間平均気温は28°といわれる。
11月から4月にかけては雨期になり、降水量も多く、稲作に寄与している。
二期作が中心で年2回の収穫が基本になっているが、三期作の地域も存在するようである。
そのため地域によっては田植えと稲刈りが同時に行われるところもめずらしくない。
牛の田圃耕作
牛を使った耕作風景 バリ 12月 ウブド郊外

最近では若者の農業離れが顕著になってきているという。
また機械化等の問題も抱え、今後のバリの棚田の維持には一抹の不安もあるようだが、世界の貴重な財産であり、人類共通の遺産でもあるバリの棚田が今後とも永久(とわ)にわたって守られていくことを願わざるを得ない。
【2007.07.20 Friday 15:28】 author : haruo1103
| バリ島の南国の植物 | comments(1) | trackbacks(0) |
この記事に関するコメント
私、平山と申しまして、サイバー大学という大学の世界遺産学科1年に在籍しているものです。
バリの棚田に関するレポートを書いておりまして、ぜひこちらの写真をレポートに利用させていただきたいと思いまして、メールを差し上げました。
もし問題がなければ、レポートへの写真の使用許可と版権をお持ちのかたのフルネームをお知らせください。
よろしくお願い致します。
平山 美子
| Yoshiko HIRAYAMA | 2007/11/21 10:38 PM |
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