花(植物)の 写真と 自然の紹介。自然に詳しい森林インストラクター& 環境カウンセラーが、
日本の 雑木林 とバリ島を専門に、自然環境、里山の植物、現地文化の情報を詳細にガイドするブログ。
 


こちらに本サイト管理人の別運営 バリ島完全個人旅行。観光現地情報サイト リンク!

<< バリ島を彩る花々・・・バナナ | main | バリを彩る花々・・・マンゴー >>
軽井沢の植物・・・「鬼押出し」の植物の生態 
北軽井沢の「鬼押出し」は天明3年(1783年)の浅間山の噴火により噴出した溶岩による岩塊です。
浅間鬼押出し
浅間鬼押出し 2007/5/20 群馬 北軽井沢地区

「火口で鬼があばれ、岩を押し出した」という当時の人々の噴火の印象が、「鬼押出し」という名前の由来になっているといいます。

「鬼押出し」の自然遊歩道周辺では四季折々の花々が咲き、見事な花木たちが迎えてくれます。
5月から6月にかけては、通常では2000m以上の高山でないと見られないツツジ科を中心とした高山性樹木の花々が、「鬼押出し」の岩上を彩ります。
トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジ 2007/5/20 群馬 浅間鬼押出し

ツガザクラ
岩場を彩るツガザクラ 2007/6/4 群馬 浅間鬼押出し

トウゴクミツバツツジ、ツガザクラ、ミネズオウ、ツガザクラ、イワヒゲ、コメバツガザクラ、コケモモ、クロマメノキ、シラタマノキ、アカモノ、コメツツジ、コヨウラクツツジ、アズマツリガネツツジ、ウラジロヨウラク、ヒカゲツツジ、コメツツジ、ホツツジ、アズマシャクナゲ、ハクサンシャクナゲ、などが「鬼押出し」火山岩の岩場を彩る、矮性ないし低木のツツジ科の植物です。

ミネズオウ
岩上のミネズオウ(ツツジ科)2007/5/20群馬 浅間鬼押出し

イワヒゲ
岩場のイワヒゲ(ツツジ科) 2007/6/4 群馬 浅間鬼押出し

ヒカゲツツジ
ヒカゲツツジ咲く 2007/5/20 群馬 浅間鬼押出し

鬼押出し・アズマシャクナゲ
アズマシャクナゲ咲く岩場 2007/5/20 群馬 浅間鬼押出し


イワウメ科のイワカガミが岩場のいたるところでピンクの濃い花を咲かせています。
イワカガミ
岩場をピンクに彩るイワカガミ 2007/6/4 群馬 浅間鬼押出し

木陰では、純白のアジサイのような樹木の花がところどころで目立ちます。
装飾花をつけたスイカズラ科のオオカメノキです。
低山でも見られるヤブデマリにもよく似ています。
オオカメノキ
オオカメノキの花 2007/5/20 群馬 浅間鬼押出し

どちらもアジサイに似た装飾花をつける樹木ですが、ユキノシタ科のアジサイとは違う仲間です。
そして草本のマイズルソウや、ツバメのオモト、薄いピンクで褄取られたツマトリソウが咲いています。
香りのよいイブキジャコウソウが咲き始めると夏の訪れとなります。

岩場の樹木
岩場の樹木 2007/6/4 群馬 浅間鬼押出し

「鬼押出し」では噴火より230年ほどの時が経過し、植性の遷移が進みつつあります。
遷移とは、自然の植生は年月の経過と共に、次第にそこに生息する植物の種類が変わっていくことをいいます。
噴火後、無生物状態の熔岩上に地衣類、菌類、コケ類、などが入り込み、下地が出来てくると
次にはシダ植物、1年生殖物、そして次には多年草植物、そして更に地面がしっかりしてくると、樹木の種が風などで飛んできて樹木が芽生えてきます。
はじめは、貧栄養の荒れ地や乾燥地に強く、なおかつ幼樹の時に日の光を多く必要とする陽樹といわれる樹木が繁ってきます。
陽樹が繁ると、林下は日陰になり、陽樹は育たなくなり、日の光が少なくても育つ陰樹といわれる樹木が茂ってきます。
この陰樹が育つとその後、安定し森林がずっと続きます。
この安定した森林を、専門的になりますが、極相林といいます。
鬼押出し・ダケカンバ林
ダケカンバ林の成長 2007/5/20 群馬 浅間鬼押出し

230年たった浅間山中腹の、「鬼押出し」の現在は、遷移の段階で見ると、陽樹の繁る段階で、針葉樹のマツ、カラマツ、落葉広葉樹のヤナギ類、シラカバ、ダケカンバ、ヤシャブシ、コナラ、ミズナラ、ナナカマド、各種ツツジ科の樹木等々が見られます。
「鬼押出し」などの火山灰台地はかなり酸性が強い土壌です。酸性の土壌は植物たちにとっては生育するのに大変厳しい環境です。
そんな中で上記のようなツツジ科のさまざまな樹木が繁茂しています。
アズマツリガネツツジ
鐘形のアズマツリガネツツジ 2007/6/4 群馬 浅間鬼押出し

ツツジ科の植物が強い酸性土壌の中でも繁茂出来るのは、根に付く菌類との共生によることが知られています。
専門的になりますが、この根と菌類の共生体を菌根、共生する菌類を菌根菌と呼びます。
どんな樹木でも、たいてい菌根菌との共生関係を結んでいます。特に火山岩台地の植物の定着には、この菌根菌が大きな役割を果たしています。
この菌根が、ツツジ科の仲間達が、過酷な条件下で生きてゆける理由の一つです。
このようにツツジ科の植物は、菌根菌(糸状菌)から水分と無機養分をもらい、代わりに光合成物質(有機質養分)を菌根菌(糸状菌)に返して共に生活をしているわけです。
レンゲツツジ咲く鬼押出し
レンゲツツジ咲く鬼押出し 2007/6/4 群馬 浅間鬼押出し

【2007.06.15 Friday 15:29】 author : haruo1103
| 日本の雑木林の植物 | comments(0) | trackbacks(0) |
この記事に関するコメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://satoyama.langit-bali.com/trackback/580400
トラックバック
植物撮影デジカメ
リコーデジタルカメラ
カプリオ 500SE

メッセージ