ハイビスカスといえばハワイのイメージが強い花ですが、
南国の青い空をバックに鮮紅色のハイビスカスは、
ハワイ島でもバリ島でもよく似合う花です。
南国の青い空とハイビスカス 11月 バリ ウブド
バリ島を訪れると、民家やビラの入り口には、象やカエルなどの動物の石彫が目につきます。
寺院や宮廷にも、さまざまな怪獣にもおぼしき石彫が、入り口の門を守っています。
魔除けの石彫刻 11月 バリ ウブド
これらの石彫は、装飾であると同時に、悪霊から家を守るための魔除けの役割を持っているといわれています。
そして石像の耳には、真紅のハイビスカスが飾られているのをよく目にします。
バリ島のビラにはいると、部屋の入り口、ベッドの上、浴場や洗面所などいたるところに、
ハイビスカスの花が飾られています。
そして料理の横にもハイビスカスが飾られている。
バリ料理とハイビスカス 12月 バリ ウブド
それぞれの場所に飾られるハイビスカスは、毎日、まいにち新しい花に換えられます。
そして祭りや儀式でも、正装した人々は、耳や髪に真紅のハイビスカスを飾ります。
髪に飾られるハイビスカス 3月 バリ ウブド
ハワイでは髪に飾るハイビスカスは、未婚者は右に、既婚者は左にさすのが決まりのようですが、バリではどうでしょうか。
バリ島では、ハイビスカスは装飾と信仰の花として、なくてはならない花なのです。
爽やかハイビスカス 12月 バリ ウブド
そしてインドネシアでは、ハイビスカスは、昔から髪を洗ったり、靴を磨いたりするのにも供されてきたようで、別名Shoe Flowerともいわれます。
バリではハイビスカスをプチュPucutといいます。
ハイビスカスは毎日花を咲かせ、咲いた日に散る、1日花です。
花期は周年性で、一年中咲きます。
中庭に咲くハイビスカス 11月 バリ ウブド
ハイビスカスは熱帯、亜熱帯を代表する花木です。
マレーシアの国花として、ハワイの州花として、日本では沖縄の市花として、なじみの深い樹木の花です。
そしてハイビスカスという名称は、アオイ科フヨウ属の多くの野生種を親として、交配により作りだされた園芸品種の総称です。
その品種の数は3,000種以上といわれています。
日本では古くから、沖縄や鹿児島などで、ブッソウゲ(仏桑花)という品種が栽培されています。
鮮紅色の花で、雄しべの筒が、花の外に長く伸び、葯がその上にかたまって付くのが特徴です。
鮮紅色のハイビスカス 12月 バリ ウブド
ハワイでは、数種の原種から数多くの園芸種が作られ、ハワイアンハイビスカスとして多くの国で栽培されています。
オレンジ系のハイビスカス 4月 バリ ウブド
花の色も白、黄色、ピンク系、オレンジ系、鮮紅色系などさまざまです。
また、花の大きさも、形も、花が垂れるもの、横を向くもの、上を向くもの、1日のうちに色が変わるものなど、さまざまな品種があります。
古くはクレオパトラも飲んでいたという伝説もあるハイビスカスティーは、美容と疲労回復などの健康に良いといわれていますが、仲間はおなじでも、観賞用のハイビスカスとは別物のようです。