花(植物)の 写真と 自然の紹介。自然に詳しい森林インストラクター& 環境カウンセラーが、
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雪国の早春の里山
雪国の春はおそい。
関東の丘陵地が新緑に染まる頃、
ここ雪深い福島の山里、奥会津の春が始まる。
遠くの山は、まだまだ雪に覆われ冬景色。
近くの山では、ブナの「根開き」が始まり、
まだら模様となって雪が残る。
雪解けが始まり、道沿いの、むき出しの地面から点々とフキノトウが芽を出す。
春浅き奥会津の山
春浅き奥会津の山々 2007/4/24 福島 奥会津

雪国の里山の春はブナの芽吹きから始まる。
里にサクラが咲き、ブナの若葉で山が彩られると、
雪国は本格的な春の訪れとなる。
ブナやミズナラの雑木林の林床では、雪解けを待つかのように
カタクリ、キクザキイチゲ、コシノコバイモ、エゾエンゴサク、スミレサイシン、
そして谷沿いの斜面では真赤なユキツバキが花を開く。
雨の日のカタクリ
ブナ林のカタクリ 2007/4/25 福島 奥会津

カタクリは、足の踏み場もないほど、一段と濃い赤紫の花で雑木林の林床を覆う。
若葉の緑と、濃い赤紫色の花の調和が何とも美しい。
林内のキクザキイチゲ
キクザキイチゲ咲く 2007/4/24 福島 奥会津

そしてカタクリの間に、ぽつりぽつりとキクザキイチゲの白色や瑠璃色の花が交じる。
二輪のルリイチゲ
青色のキクザキイチゲ 2007/4/24 福島 奥会津

木漏れ日をうけ、一段と輝きをましたキクザキイチゲの青い花は、雪解けの雑木林に姿を現した、美しい春の妖精と呼ぶにふさわしい。
雨のエゾエンゴ
エゾエンゴサク咲く 2007/4/25 福島 奥会津
 
エゾエンゴサクはやや紫がかったブルーの花。
距(きょ)を後ろに突きだした細長い小さな花がかたまってつきます。
距の中には蜜があり、受粉のため、口吻の長いハナバチを待ち受けます。
エゾエンゴサクは中部以北の地域に見られます。
関東より西ではジロボウエンゴサク、本州、四国、九州にはヤマエンゴサクが
分布しています。
いずれもケシ科、キケマン属の仲間たちです。
花が似ているので識別に苦労する花の一つかも知れません。
特に生息地が重なるエゾエンゴサクとヤマエンゴサクは、違いに苦労するかも知れません。
花のつけねに小さな葉があり,これを苞(ほう)といいますが、この部分で見分けることが出来ます。
ヤマエンゴサクは苞(ほう)には鋸歯(ギザギザ)があり、エゾエンゴサクは全縁(縁に切れ込みがない)です。
コシノコバイモとカタクリ
コシノコバイモとカタクリ 2007/4/25 福島  奥会津

コシノコバイモ(越の小貝母)は名前のように新潟などの北陸地方、福島県、静岡県などに分布しています。
ユリ科、コバイモ属の草本で、二個の鱗茎を地下に持ち、その二個の鱗茎の間から茎がでているさまが、貝に似ることから付けられた名前だといわれます。
地域によって、カイコバイモ、ミノコバイモ、トサコバイモといった微妙に花に変化のあるコバイモたちが見られます。
高山で見るクロユリもこのコバイモの近縁です。
スミレサイシン
ブナ林下のスミレサイシン 2007/4/25 福島 奥会津

スミレサイシンも雪の多い日本海側の山地の落葉樹林内に見られるスミレです。
太平洋側では葉の長いナガバノスミレサイシンが見られます。
アケボノスミレなど、この仲間のスミレは花のあとに葉が開く特長があります。
アケボノスミレも太平洋側に見られ、花の色が曙の空に例えられた、
ピンクの美しいスミレです。
ユキツバキ咲くブナ林
雨の中のユキツバキ 2007/4/25 福島 奥会津

ユキツバキも名前のように雪国のツバキです。
北陸地方から東北地方の多雪地帯に適応したツバキで、雪の重みに耐え、幹は地を這い、幹が高く立ち上がらない平たい樹形が特長です。
ブナ林の下で、ブナが芽吹く前に、黄赤のあでやかな花を咲かせます。
ユキツバキはヤブツバキに似ますが、葉や花びらがやや薄いのが特長です。
そして典型的な違いは、ユキツバキは雄しべの花糸が黄色で、ヤブツバキは白いことです。

本来、常緑広葉樹は日本では暖温帯に分布する樹木で、冷温帯地域には生息しないのが通常ですが、多雪地帯の冬は雪に閉ざされ、雪の下は意外に気温が下がらず暖かいため、常緑広葉樹が生息できる条件になっているようです。
雪国のユキツバキと同じような常緑広葉樹にヒメアオキやエゾユズリハなどがあります。
いずれもブナ林の林床を覆っている姿を目にします。
植物の適応力には驚くばかりです。
【2007.04.27 Friday 22:04】 author : haruo1103
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