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春植物 の 生態・・・ イチリンソウ 属
高麗のイチリンソウ
高麗の里のイチリンソウ 2007/4/7 埼玉 日高市
 
里山のキンポゲ科イチリンソウ属の代表種はアズマイチゲ、ニリンソウ、イチリンソウ。
そして北国ではキクザキイチゲやサンリンソウ。
イチリンソウ属の仲間たちは「春植物」と呼ばれ、次のような共通点を持っています。
「春植物」とは決して春に花を開く植物というだけの意味ではありません。
早春から初夏にいたる、樹木の葉や、大型の草本が繁らない間に、芽を出し、成長し、花を咲かせ、種を作り、地上部を枯らし、来年の春まで眠りにつく植物です。
これらの植物を「春植物」(早春季植物)といいます。

「春植物」はわずか2ヶ月ほどのはかない命。ゆえに春のはかない妖精、スプリングエフェメラルとも呼ばれます。
雑木林のカタクリ群生
雑木林のカタクリ群生 2007/4/6 埼玉 飯能

植物は陽の光を求め、絶えず競争をしています。
「春植物」は木の葉が開かないため、光を十分に受けられる短い春のこの時期に生活の勝負をかけます。
せっせとこの時期に光を受け、しっかり光合成をし、花を咲かせ、種を作り、散布し、
木々の葉が開き、周辺の植物が成長し、林床が暗くなる頃、短い生涯を閉じます。
春のはかない妖精といわれる「春植物」はこんな生活史を持った植物なのです。
「春植物」は、葉が開く前の陽の光を十分に受けられる時期に適応し、進化してきた植物なのです。
皆さんがよくご存じのカタクリも代表的な春植物です。
はかないどころか、この短い期間に、全エネルギーを投入し生活する、たくましい植物なのです。
アズマイチゲ軽井沢
早春の雑木林 アズマイチゲ 2006/5/3 長野 軽井沢

3月も半ば、やや湿った雑木林の林縁で、陽の光を受け、春の到来を待ちかねたように、アズマイチゲが真っ白な可憐な花を咲かせます。
春の到来とはいえ、まだ木々は芽吹かず、寒さが残る林下や林縁で、落ち葉の下から、弱々しそうな姿を現します。
陽が昇り、気温の上昇と共に、花は開き、陽がかげると共にしぼみます。
雨の日には花は開かず、つぼんだままです。
キクザキイチゲ早春
雪国のキクザキイチゲ 2007/4/25 福島県 金山町

雪国ではアズマイチゲによく似た、キクザキイチゲが、雪解けを待っていたかのように、林下に姿を現し、真っ白な花や薄青、濃紫などの美しい花を咲かせます。
両者は葉の切れ込み方が違うので見分けられますが、花もその生態も大変よく似ています。
アズマイチゲの花が終わる頃、やや湿った林内、林縁や谷川の縁などでニリンソウが白い花を咲かせます。
ニリンソウ戸隠
ニリンソウの群生 2007/4/21 埼玉 狭山丘陵

地下茎で広がるので群生することが多く、林内や谷川の縁では、絨毯を敷きつめたような白い花の見事な群落が見られます。
そして同じような場所にイチリンソウが棲み分けています。
ニリンソウに比べ背丈も体も大きく、倍近くの大きさの白い花を咲かせます。
花茎を長く伸ばし、その先に一輪の、すっきりとした気品のある花をつけます。
イチリンソウに比べると数は少なく、気高い感じのする花です。
花の裏面が薄紅色に染まることが多いのでウラベニイチゲという別名もあります。
ニリンソウは茎の先に二輪、(なかには三輪も)、イチリンソウは一輪の花をつけることからその名がありますが、北国の山地ではサンリンソウという名で、ニリンソウによく似た同じ仲間がいるので、ややっこしくなります。このサンリンソウはニリンソウと混生することも多く、見分けるのもやっかいです。
イチリンソウ高麗
イチリンソウ咲く 2006/4/07 埼玉 日高市

イチリンソウは茎の先に一個だけの花をつけますが、ニリンソウは一個から三個、サンリンソウは一個から四個といったといった幅があります。
イチリンソウはすぐに識別が出来ると思いますが、ニリンソウとサンリンソウは葉の切れ込みの違いや葉柄のあるなしで判断するしかないようです。
サンリンソウ戸隠
林地のサンリンソウ 2006/5/13 長野 戸隠

イチリンソウ属の花の、白く美しい花びら(花弁)に見える部分は萼(ガク)です。
アズマイチゲ飯能2
谷川沿いに咲くアズマイチゲ 2007/3/12 埼玉 飯能

イチリンソウ属はキンポウゲ科に属しますが、キンポウゲ科には萼(ガク)を花弁に見せかけている花が多く存在します。
萼(ガク)や苞(ホウ)を花びらに見せたり、装飾花で装ったりして花粉媒介者を招く、植物の子孫を残すためのさまざまな努力?には頭が下がりますね。
【2007.04.25 Wednesday 12:15】 author : haruo1103
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