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里山の春・・ 花・・スミレの生態
雑木林のコスミレ
雑木林のコスミレ 2007/3/19 埼玉 狭山丘陵

春の山野を行くと、路傍や、明るい雑木林の中で、さまざまなスミレたちと出逢います。
アオイスミレ、タチツボスミレ、エイザンスミレ、コスミレ、ツボスミレ、スミレ・・・。
いずれもスミレ科、スミレ属の仲間で、里地・里山のさまざまの場所に住みわけています。

日本ではスミレの仲間は50余種あり、花の色も紫を中心に、桃、白、黄など変化に富んでいます。
雑木林のタチツボスミレ
タチツボスミレ 2007/3/22 埼玉 狭山丘陵

「山路きて何やらゆかし菫(すみれ)草」 芭蕉
スミレは万葉の昔から日本人に愛され、歌や句に詠まれてきました。
ヒメスミレ
ヒメスミレ 2007/4/09 埼玉 東松山

菫色といえば紫。
紫は万葉の時代では、高貴な色として、貴族以上の階級でのみ使用された色であったようです。
スミレの花は、後ろに突き出た特異な形をしています。
突き出た部分を距(きょ)といいます。
その形が大工道具の墨入れに似ているのが名の由来という説があります。
スミレの種子には、アリの大好物のエライオソームというゼリー状の物質が付着しています。
アリはこれを食べるため、巣の中にはこびます。種子は捨てられ、芽を出します。
街の中でも、スミレがアスファルトを突き破って花を咲かせているのを見かけます。
これはこんなアリの仕業なのです。
マルバスミレアカネスミレ
スミレが距を持つ(花を長くした)のには理由があります。
距(きょ)は蜜の容れ物になっています。
スミレの花粉をはこんでくれる、舌や口を長く伸ばせるハナバチの仲間を呼ぶためのものなのです。
ハナバチは、蜜を吸うために花に頭を突っ込むと、頭に花粉が着きます。
そして花粉はハナバチにより、他のスミレの花にはこばれ受粉をすることになります。
ノジスミレ2
草地のノジスミレ 2007/4/06 埼玉 児玉

しかし春を過ぎるとハナバチは訪れなくなります。
その頃になるとスミレは、蕾のままで花を咲かせる事なく、蕾の中で受粉し、種子をつけます。
花を開くことなく種子をつけるこの花は「閉鎖(へいさ)花(か)」と呼ばれます。
一般に植物は、他の花からの受粉によって、さまざまな遺伝子を持った強い子孫を残すため、昆虫や鳥などを送粉者として選んでいます。
スミレはハナバチがこない場合は次善の策として自分の花粉で受粉するわけです。
ハナバチが訪れなくなった夏から秋のあいだでも種子の生産が可能となります。
「閉鎖花」は、昆虫に頼ることなく確実に種子を残すことが出来ます。
また虫を呼ぶための花びらも蜜も必要なく、
花粉も受粉に必要な僅かな量があればよいのでエネルギーの節約にもなります。
スミレは「何やらゆかし」どころか、とてもしっかりものの花なのです。
【2007.04.11 Wednesday 21:05】 author : haruo1103
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